線が細い人の日記

うつ病を患い無職→社会復帰→再びうつ気味

話を聞かされていない

どうやら妹が結婚間近っぽい。昨日、交際相手が遠方から挨拶に来たようだが、俺はこの件に関して家族の誰からも一切話を聞かされていない。

夕方帰宅すると、普段散らかって小汚いリビングと妹の部屋は完璧なまでに掃除が行き届いており、この場で行われたであろうイベントの重大性が伝わってきた。父親・母親を交えて食事に行ったようだ。昨日の予定を尋ねられた際、俺はとある検定試験を受験する予定を伝えていたが、それ以上何も聞かされていなかった。

最近、父親が妹に「いつなんだ?」と主語が抜けた質問を繰り返していたり、母親は妹と何か(式場か?)を毎週見に行っている様子から今回の件は察しがついていた。

 

妹とは昔から非常に仲が悪く、大人になった今ですら貶しあうような間柄。仲のいい兄弟の話を聞く度に羨ましく感じる。幼い頃から妹には呼び捨てにされ、兄として全く尊敬されていない。

自分から聞き出して祝福しようという気もしないし、地元を離れて相手の住む遠方で生活するんだろうが、寂しいという感情も全く湧いてこない。兄として大人げないんだろうけど、今更歩み寄るつもりもない。傍からみれば残念な兄妹関係にあると思う。

妹は、どう贔屓目で見てもかわいくも美人でもない。土日も母親にベッタリの時が多く、だらしない体つきでカエルのようにソファでひっくり返りテレビを観ている普段の様子から「ああ、これは結婚どころか男もいないな…。」と見ていた。

ただ、昔から連休の都度、大学時代のサークル仲間に会うために遠方まで出かけていたのは知っていた。その中に特定の相手がいるのかもな、と薄々勘付いてはいた。

 

子供の頃から妹に対して根拠のない優越感を持ち、小バカにしていた幼稚な人間だった。バカにされるべきはむしろ俺の方で、高校時代に全て逆転されていた。

俺は県でトップクラスの進学校に入学するものの、早々に目標を失った上、友人がいないことに悩まされ続け無気力になってしまう。結果、学年最下位レベルの成績を取るようになってしまった。奇跡的に国立大へ進学するものの、さらに無気力に陥り結局中退。その後の散々な社会人生活についてはここに書いた通り。

妹は平均レベルの高校に進学。成績はトップクラスであり、俺よりも数段偏差値の高い大学へ推薦入学し当然の如く卒業。地元でそこそこ名の通る企業に入社し、難易度の高い公的資格も取っている。

俺は比較対象にすらならない。いつしか事ある毎に妹から憐れむような態度をとられるようになっていた。

 

今朝の朝食の際も話はなかった。両親は大変機嫌がよかった。結婚出来る見通しのない俺に対しての彼らなりの気遣いなのか。何だか自分が腫れ物扱いを受けているようで惨めだ。

誰も指摘してくれないが、自分が気付いていないだけで俺は何かコミュニケーション上の致命的欠陥を抱えてしまっているおかしな人間なのか?だから友人も恋愛経験も少なく、こうやっていつまでも独りなのか?そんなことが頭に浮かんできてはどんどん自分を否定していく…。