線が細い人の日記

うつ病を患い無職→社会復帰→再びうつ気味

失恋した話

少し前に、好意を寄せていた社内の女性が結婚した。自身の理想タイプを具現化したような容姿と性格の持ち主だった。


彼女が入社した時から、これはいくしかない!と腹を決めて距離を詰めていった。そのうち、他の社員の妬みからおかしな噂を立てられ、一時的に距離を取られるという苦い出来事もあった。それでも何とか一緒に出かけるまで漕ぎ着けた。何度かデートを重ね、この機は逃せないというタイミングで思い切って告白した。しかし、数日保留されたあげくフラれた。理由は、やはり社内の目が気になること、先日友人の披露宴で再会した元彼と寄りを戻し始めたということだった…。


大学時代から元彼とくっついたり離れたりを繰り返していたという話は聞いていたので、時間が経てばまだチャンスは巡ってくると何の根拠もなく考えていた。元彼はギャンブル好きな上、金遣いも荒く何度もそれで関係が悪化したという話を耳にしていた。自分は大した人間ではないが、こんなクズに負けるはずがない、と思っていた。


その後も諦めずに2年もの間、アプローチを繰り返しチャンスを伺っていた。人生でここまで恋愛で積極的に動いた記憶はない。彼女は仕事の悩みを抱えていたので、心配で色々アドバイスやヘルプをしていたのだが、思い返してみれば自身の一方通行で、あわよくばというあざとい感情が入り混じっていたように感じる。もしくは、彼氏でもない男から心配されてウザくお節介に感じてたかもしれない。


彼女が元彼と結婚することを本人以外から聞かされた際、動揺を隠せなかった。元彼に自分が全く及ばなかったように思えたし、既にアラフォーの域に入ってしまったにも関わらず、片想いを続けた自分の不器用さに呆れた。この2年、女性の紹介話が何度もあったが、全て断っていた。バカだ。LINEのやり取りを見れば、男に配慮して俺と距離を置こうとしていたのは明らかじゃないか。ショックで立ち直れず、その週末は寝込んでしまった。


一週間ほど経ってやっと現実を受け入れた。精一杯取り繕った笑顔で彼女におめでとうと声を掛けた。彼女は今後について頭が一杯の様子だった。茶化して元気づけた。なぜ虚しい気持ちを押し殺していい人ぶるのか自分でも分からない。告白した時、即答はしてくれなかったけど、自然な流れでハグしていたことが脳内再生された。あれは一体何だったのだろう…。

 

自分でも気持ち悪りぃなと思うのが、子供の頃から好きになった相手との妄想が勝手に膨らんでいくこと。みんなに祝福されながら結婚式を挙げ、奥さんにそっくりな子供が生まれて親バカな性格に豹変する。自分の両親も大喜びで温かい幸せな家庭を築いている。体験したこともないのに一つ一つがすごくリアル。存在するはずのない子供の手の感触も匂いも全て残っている。ちなみに妄想に出てきた片想いの相手と恋人の関係になれたことは過去一度もない。彼女も例外ではなかった。漫画版「孤高の人」の建村がK2で同じような幻覚を見てて、これまんま俺じゃねーか、と思わず目を伏せたくなった。


叶わない恋心を抱くと本能的に脳内麻薬が分泌されて幻覚で一時的な幸福感を味わえるようになっているのかな。